高瀬隼子『犬のかたちをしているもの』を読んだ。
高瀬さんは『おいしいごはんが食べられますように』で第167回芥川賞受賞しました。
わたしは未読なのですが、高瀬作品では『いい子のあくび』、『水たまりで息をする』を読んだことがあります。
それを踏まえての感想になります。
amazonから引用
昔飼っていた犬を愛していた。
どうしたら愛を証明できるんだろう。犬を愛していると確信する、あの強さで――。
今回は、敢えてあらすじを書かないことにしますので興味を持った方はぜひ読んでみてね!
もはやネタバレしかないからお気をつけあれ~。
評価としては「賛」「否」の50:50です!
ネタバレやだよーっていう方はここまで読んでくれてどうもありがとう~お気をつけて~またね~。
amazonのレビュー読んだらまぁ割れてて、酷評のレビューは結構なレベルで酷評だったんだけど、酷評するほどでもないかなと思った。
わたしの知見の範囲ですが、題材は目新しいと思う。
『犬のかたち~』の後に書かれたのがたしか『いい子のあくび』で、
主人公のちょっと斜に構えてモノを見る感じが同一人物っぽい感じがした。
あと、『いい子のあくび』も自分以外の女が出てくるのだけど、
あちらは浮気で、こちらは体の関係はあるものの、恋愛感情はない、と。
ほうほう。
『いい子のあくび』がどうだったか忘れてしまったけれど、『水たまりで息をする』でも田舎出身の閉塞感が描かれていて、
田舎の閉塞感が書かれていると、ちょっと異国のことに感じてしまうが、
東京に隣接する埼玉(憩の出身地)にもいろいろあるように、
土地それぞれいろいろあるんだろうなと思う。
東京で生まれ育ったひとにもいろいろあるだろうし。
正直言うと、わたしは『犬のかたち~』が初期衝動的な感じがあっていちばんおもしろいなと思っているので、『おいしいごはんが~』も読んでみたいと思う。
ところで「犬のかたちをしているもの」ってタイトルを見たときから子宮のことなのかな? って思っていたのですが、
愛情ってことなんですかね?
似てるというわけじゃないけれど、『犬のかたち~』を読んでいたらこちらを思い出した。
郁也に「薫は俺がいないと~」みたいなことを言われたときに別れるべきだったなと思う。
ミナシロが悪っぽい感じで描かれているが、ほんとうに悪いのは郁也なのでは……と思ってしまった。
『水たまりで息をする』の風呂に入らない夫にも強く言わないし、
『いい子のあくび』も浮気してる相手にブチ切れるということもしなかったし(確か)
男に隷属したらだめですよ!!!!と叫びたくなった。
と、頭の悪いことを書きだしたこの辺で終わりにします。
読んでくれてありがとう。またね。
おわり