7月18日スパイラルホールにて「大いなる自由」を観た。
この作品をもってわたしの第30回レインボー・リール東京が終わる……。
振り返ると
シネマート新宿にて
・ロザリンドとオーランドー
・フィンランディア
・秘密のふたり
スパイラルホールにて
・サブライム
・大いなる自由
計5作品を観ることができました。
2019年ぶりに参加したレインボーリールだったんですが、
やっぱりいいですねぇ~。
観た作品どれもおもしろかった!
「アグネスを語ること」と「遠地」は観たかったなぁ~。
来年またあるとしたら全部観られるよう頑張りたい。
さて、「大いなる自由」ですが、この作品はシネマートでの上映がなかったので
絶対スパイラルホールで観るぞ~~~と決めていました。
予定を組み始めたとき、さいあく、この作品だけでも観よう!って決めていました。
観た感想、ほんっっっっっとうに観てよかったと思ったし、
自分の嗅覚の鋭さに感動した。(盛大な自画自賛)
大いなる自由のレインボー・リール公式のあらすじです。
戦後ドイツ、性的指向を理由にハンスは繰り返し刑務所へと送られる。刑法175条によって男性同性愛が禁止されるなか、ハンスは愛する自由を刑務所で探し求めていく。主人公を演じるのは『ヴィクトリア』(2015)や『未来を乗り換えた男』(2018)でドイツ映画になくてはならない存在となったフランツ・ロゴフスキ。第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した本作は、世界各国の映画祭で上映され話題を呼んだ。(日本初上映)
カンヌ出品作といえば、「PLAN75」と「ベイビーブローカー」も観たんですが
この二作品もよかったな~。
ハンスが最後に収容された年を起点に
回想で、ハンスが最初に刑務所に収容された年、
2回目に収容された年が描かれて、
その過去にジャンプするときが、火がついて消えたタイミングだったのでまるでマッチ売りの少女みたいだなぁと思った。
さてネタバレ有の感想ですー。
特に2回目に収容されたときに描かれたかつてのハンスの恋人のオスカーとのエピソードに魂震えた。
この作品のことを思い出すとき、浮かび上がるのはオスカーの顔……。それが主題じゃなかったんだけども、
オスカーが聖書に刻んだハンスへの手紙、思いだすととても辛い。
ハンスが三回目の刑期中、法改正が行われ、刑法175条が無くなったためにハンスは刑務所を出ることになりました。
刑法175条に関してはWikiに載っていたのでリンク貼るね。刑法175条(ドイツ)
しかしハンスは「大いなる自由」というゲイバーというか、ハッテン場みたいなところを練り歩き、そこに自分の愛がないということに気づいた……とわたしは解釈をしました。
結果、わざと宝石店の窓を壊し、窃盗をし、警察が来るのを待つ……というところで終わったが、結局ハンスはビックスの近くに居ることを選んだのかな。
生きているといろんなことがあるし、
オスカーも自死しなければハンスと思い切り愛し合える未来が待っていたのかなと思うけれど、その日が来るまで辛抱強く居られるか? というのは、個々人によると思う。
ハンスのように同性愛が禁止されていても堂々としているひとがいれば、
禁止されていなくても堂々とできないひとがいる。
どっちがいいとか悪いとかじゃないとは言えないが
悪いことをしているわけではない他人に関し、とやかく言うなって思いますね~。
ハンスの愛情深い性格、ものすごく沁みました。
こんなこと言うの野暮ですが、刑務所内で煙草やクスリやってておいおい^^;って思いました。
おわり